社会主義思想が浸透したアメリカ(2)
- 2018/09/27
- 18:11
フランクリン・ルーズベルトがフーヴァー大統領と比較にならないくらいに共産主義的な考え方に理解があったというのは、彼が実際に行ったニューディール政策が社会主義的な政策であったからだ。 一般にニューディール政策は、ケインズの理論を先取りしたケインズ主義的な政策だと思われているが、この理解はそんなに正しいとは私には思えない。 ケインズの理論をざっくりまとめると、以下のような感じである。大不況の時には当...
社会主義思想が浸透したアメリカ(1)
- 2018/09/25
- 21:24
「ヴェノナ」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「ヴェノナ文書」とか「ヴェノナファイル」という場合もある。ヴェノナとは、1943年に米陸軍が開始したソ連の暗号通信の傍受・解読作戦のことだ。解読後の文書のことをいう場合もある。第二次世界大戦においてアメリカを蚊帳の外に置いたまま独ソ両国が単独講和に踏み切るのではないかとの疑いをアメリカが持ち、ソ連の暗号の通信傍受を開始したということになっている。アメ...
農業を例に「弱者」保護の是非を考える
- 2018/09/11
- 18:58
左翼は弱者の味方という立場を取るわけだが、これ自体は非難されるべきことではない。力のある者がその力を利用して弱者に負担を強いるようなことをしているのを見て憤るのは当然の感情の発露だと思う。「長いものには巻かれろ」的な風潮から、強者の横暴が世間的には見過ごされやすい中で、それに立ち向かう勇気を持つというのは立派なことでもある。自分がかつて左翼的な立場を善だとみなしていたのも、こういう正義感からだっ...