記事一覧

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

経済成長への強固な意志を、政府は中国から学べ!


社会・経済(全般) ブログランキングへ

 国家財政の赤字がどんどん大きくなり、累積債務残高が大きくなることが問題なのだとよく言われます。この問題について、今回は切り口を変えて考えてみましょう。

 日本のGDPは現在約500兆円政府の累積債務約1000兆円です。ここから政府の累積債務の対GDP比を計算しますと、200%ということになりますね。

 ところで日本には失業者もたくさんいますので、彼らの働き口を作るために100兆円の建設国債を発行したとしましょう。これだけ景気を刺激する政策を実行すれば、経済波及効果も相当あるはずですが、ここでは経済波及効果が全くなかったとしましょう。この時に日本のGDPはどうなっているでしょうか。

 日本のGDPは、政府が発行した建設国債分の100兆円は増えているはずです。つまり、500兆円に100兆円を加えた600兆円になっているはずです。

 もちろん、もう一方で政府の累積債務も増えているはずです。1000兆円に新しく100兆円が加わるのですから、1100兆円になっていますね。

 さて、この時の政府の累積債務の対GDP比はどうなっているでしょうか。1100兆円÷600兆円ですから、183%ということになりますね。とすれば、100兆円分の建設国債の発行によって、政府の累積債務は確かに100兆円増えましたが、政府の累積債務の対GDP比は200%から183%へと改善していることになるはずです。

 もちろん、以上の計算は、まさに机上の計算です。そもそも建設国債を100兆円も発行して公共事業をやろうとしても、それを引き受けるだけのキャパが日本にはありません。それでも仮に実行ができたとした場合には、実際には経済波及効果も大きく生まれますし、税収は当然大幅に上昇するはずですから、もっと大幅に改善していてよいはずです。ここからわかることは、国内を完全雇用に近づけて、できうるかぎりGDPを成長させるということこそが大切だということです。政府が成長への意志を強固に持って、適切な政策を打っていくならば、経済成長は可能になり、その結果として政府の累積債務の対GDP比も改善することになるはずです。

 このように経済成長に国家財政を積極的に利用することを話すと、「財政規律が…」といった議論が必ず起きますね。そこでそのような懸念を持たれる方々に知ってもらいたいのは、中国政府の総債務残高の推移です。

 まず質問です。1990年から2010年までの20年間で、中国政府の総債務残高はどのくらい増えたと思いますか。以下の5つの中から最も近そうなものをお選び下さい。

 ①3倍 ②7倍 ③10倍 ④20倍 ⑤100倍

 まずは、5年ごとの数字を見てみましょう。

  1990年    1297億人民元
  1995年    3731億人民元   (2.9倍)
  2000年   16315億人民元   (12.6倍)
  2005年   32614億人民元   (25.1倍)
  2010年  134658億人民元 (103.8倍)

 1990年に1297億人民元だった政府総債務残高が、2010年には13兆4658億人民元にまで膨れあがりました。従って正解は⑤100倍です。

 中国はなぜこれほどまでに政府総債務残高を膨れあがらせてきたのでしょうか。まさに、経済成長を持続させるためです。経常収支黒字国である中国では、経済成長のために政府総債務残高を膨れあがらせても大して問題にならないということを、中国はよく理解しているのでしょう。

 中国は一般に民度が低く、目先が儲かりさえすれば、あとはトンズラで構わないという人たちが溢れています。道理は通用せず、コネと賄賂が物を言い、経済の効率性は決して高いとはいえません。それなのに、リーマンショック後の経済危機も何とかしのいでいます。なぜそんなことが可能なのかは一見ではなかなかわかりにくいところではないでしょうか。この点に関しては、必要なときに必要な規模に財政を拡大するなどして、マクロ経済の環境をうまく調整しているという側面は、実に大きいものがあると思います。

 中国とは比べものにならないくらいに民度が高く、高い経済効率性を実現している我が日本が、なぜ国内に過剰貯蓄が存在しているのを放置して、失業者がたくさんいる状態を放置して、マイナス成長に甘んじていなければならないのか、よく考えてもらいたいところです。我々はマクロ経済政策を間違ってきたのです。

 日本政府も強固な経済成長の意志を持って、積極的な財政政策を実施すべきだと思われる方は、ブログランキングへの投票をお願いいたします。


社会・経済(全般) ブログランキングへ
スポンサーサイト

コメント

1. お疲れ様です。

浜田宏一さんの本もう少しで読み終わりますが、日銀ではデフレは悪ではない考えがあるっていうのと、政治家も経済の知識は低いとありました。
民主党などはの議員は、経済学の本すら読んでない者が多いと言うのですから驚きです。

2. 中国はカネの使い方が上手いですよね

以前から、中国の債務残高を知りたいと思っていました。
今回も素晴らしい記事を有難うございます。
とても勉強になります。

それにしても中国の債務残高は100倍ですか!?
中国の経済成長の源は<大量の安い労働力>だけじゃなく、<この大規模な財政支出>もですね。
日本政府はこの点は大いに見習って欲しいです。


そして中国はカネの使い方が上手いですよね。
日本は欧米から<円安誘導批判>をされるのに、「人民元を操作している中国」は批判されないし・・・。

3. Re:中国はカネの使い方が上手いですよね

>3saka 脳腫瘍、顔面麻痺、片耳になったが人生悪くないさん
ミクロでやっていることは結構デタラメで、道路が10年もしないでボコボコになるとか、普通にあったりしますが、それでもマクロ経済の操作はかなりうまいと思います。日本を反面教師にして勉強しているからだという、笑えない話もあったりします。さすがにミクロがデタラメすぎるので、このツケ払いはやがてせざるを得なくなるのでは?とも思っています。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

朝香豊AY

Author:朝香豊AY
FC2ブログへようこそ!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。