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菅官房長官登用にみえる、安倍政権の真の姿


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 安倍政権がどのような人物を重要閣僚に据えているかを見てみると、この政権の性格がかなりはっきりしてきます。今回は菅義偉官房長官について考えてみましょう。

 ウィキペディアで「菅義偉」で調べてみますと、以下のようなことがわかります。

1)2007年の参議院議員選挙敗北を受けた内閣改造で、当時の安倍総理は菅氏を官房長官に選ぼうとしたが、菅氏に事務所経費の問題が発覚したために、これは実現しなかった。
 
 自分が一番信頼を置きたい官房長官に、前回も安倍氏は菅氏を選ぼうとしていたことがわかります。安倍氏の菅氏に対する信頼感はものすごく高いことがわかります。

2)第1次安倍内閣では総務大臣(郵政民営化担当大臣を兼務)に任命された。

 ウィキペディアの解説には触れられていませんが、第3次小泉改造内閣(小泉政権最後の内閣)の時に、菅氏は総務副大臣に任命されています。この時の総務大臣は竹中平蔵氏です。つまり、竹中総務大臣ー菅総務副大臣というのが、総務省の体制であったということになります。

 なお、小泉氏から安倍氏に首相が代わってから、菅氏は総務副大臣から総務大臣に昇格しました。ちなみに菅氏は郵政民営化担当大臣の職も竹中平蔵氏から完全に引き継ぎました。

総務大臣       竹中平蔵氏 → 菅義偉氏
郵政民営化担当大臣 竹中平蔵氏 → 菅義偉氏


 従って、郵政民営化にあたっては、菅氏は郵政民営化を積極的に推進する立場にありました。

 菅氏のオフィシャルブログを見ますと、郵政民営化に賛成の立場であることがはっきりとわかります。(民主党政権時に郵政民営化に逆行する動きになったことを批判する記事を書かれています。)
http://ameblo.jp/suga-yoshihide/archive1-201003.html#main

 このブログの中で、菅氏は次のように記述しています。

 官業は民業の補完に徹するのが原則であるにもかかわらず、ゆうちょ銀行は政府の後ろ盾を武器に多くの資金を吸収し、民間金融機関、特に地方銀行や信用金庫などの地域の金融機関の経営を圧迫することになります。大量の民間資金がゆうちょ銀行を通じて国債に逆流し、民間企業の設備投資などに回る資金が少なくなり、地域経済や日本経済の活力が失われます。

 言っていることが全く論理的ではありません。菅氏は国債に安定した資金が流れ込む状態をやめさせたいのでしょうか。そもそも日本の民間金融機関は、デフレ不況の影響で企業の設備投資が盛り上がらないために、貸出先が不足して資金をもてあましているのが実際ではないですか。だとすれば、郵貯が資金を吸い上げて国債購入にお金を回すから、民間の設備投資資金が奪われているというのは、実際の経済の描写とは全く合っていないことになります。このように菅氏の主張は現実とは合っていない荒唐無稽なものですが、但し、この主張は、竹中平蔵氏の主張と見事に符合します。ここに竹中氏の菅氏に対する影響力の強さを感じます。

 さらに言えば、郵貯や簡保が民間の貸出業務を行わず、国債等での運用ばかりを行ってきたことは、むしろ民間金融機関との棲み分けがうまくできていたことを示していないでしょうか。ゆうちょ銀行が完全に民営化し、普通の金融機関として貸出業務にも参入するとすれば、そのことの方が地域金融機関にとって圧迫材料になるのではないでしょうか。

 菅氏は政府の後ろ盾で集めたお金が政府に国債投資という形で還流することを「逆流」という激しい言葉を使って非難していますが、とすれば、郵貯や簡保のお金は政府以外に流すべきだと考えているということになります。ところが、市中の金融機関は貸出先に困るくらいの金あまり状態です。つまり日本の民間には資金は流れていきません。日本の政府にも民間にも資金が流れない形をとるとすると、流れる先は、日本国内ではなく、海外にならざるをえません。

 TPPを持ち出すまでもなく、アメリカは郵貯や簡保にメスを入れることを求めています。郵貯も簡保も弱体化させることで、その資金を外資金融に取り込みたいとも思っているでしょうし、郵貯や簡保の株保有を進めることで、この膨大な資金自体のコントロールを得たいとも思っているでしょう。内外金融の壁をなくすことで、日本にある膨大な資金を海外との間で自由に動かし、自己の利潤のために使いたいとの野望を、彼らは当然持っていると思います。しかしこれを認めてしまうと、これまで棲み分けによって保たれてきた国内金融の安定性を失わせることになり、そこに日本の国益はありません。このアメリカの目論見を見破った立場から、郵政民営化反対運動が展開されてきたのではなかったでしょうか。

 なお菅氏は、竹中平蔵氏とは意見が合わなかった生田正治日本郵政公社初代総裁に、自発的な辞任という建前で辞めてもらおうという工作を行ったことでも知られています。生田氏が「僕からは辞意は表明していません」と菅発言を否定したことから、この工作が明らかになりましたが、こういう点でも竹中氏と菅氏との関係の深さがわかります。

 少なくとも郵政民営化においては、竹中氏と同じ方向を向いているのが菅氏です。そしてその菅氏に絶大な信頼感を置き、官房長官に任命しているのが安倍総理だということになります。

 この流れを素直に読めば、安倍総理は郵政民営化を推進しようとする立場ではあっても、押し止めようという立場にはないことがわかります。従って、TPPへの交渉参加に際して、少なくとも郵貯・簡保を聖域として守る気はないと考えるのが妥当だと思います。安倍政権において竹中平蔵氏をはじめとするグローバリズム派・構造改革派が重んじられているのは、決して偶然ではないと考えるべきだと思います。なお、ウィキペディアには「TPPに参加すべきとの持論」を菅氏が持っていることも記載されています。

 安倍政権のTPPへの交渉参加に前向きな姿勢を単なるポーズであり、本音はTPPをぶち壊すためにTPP交渉参加に踏み切ったのだという意見がありますが、以上の議論を見ていけば、そのような見方が妥当性を持ちうるのか、私には大いに疑問です。

 安倍政権の性格について、先入観を交えずに考え直すべきではないかという意見にご賛同頂ける方は、ブログランキングへの投票をお願いいたします。


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コメント

1. イメージとは全然違いました

菅官房長官は、そういう人だったのですね?
知りませんでした。

(落ち着きがあるし、安定感がある、なかなか良いサポート役だ)と思っちゃっていました。
でも実は、“バリバリのアッチ系”なのですね。イメージとは全然違いました。

となると、本当に安倍総理の周りは<市場原理主義者>ばかり・・・

西田昌司議員や藤井聡参与に頑張っていただきたいです。
精一杯応援します。

2. Re:イメージとは全然違いました

>3saka 脳腫瘍、顔面麻痺、片耳になったが人生悪くないさん
書き込みありがとうございます。実はTPP絡みの閣僚は、そちら系の人たちが着任している布陣になっていますね。結構おっかないなと、思っています。

3. 無題

はじめまして。
菅氏のHPにコメントしたら、彼の政策に関する情報がメールマガジンで送られてくるようになったのですが、彼は貴殿のご指摘通り、政策の説明解釈が非理論的で、しかもそれらを強引に押し付けようとする傾向が強いので安倍同様に違和感を持ってました。

また定かではないですが、夫婦別姓を推進という噂も気になるところです。

4. Re:無題

>シムロックさん
確かに菅氏は選択的夫婦別姓に賛成の意向を持っています。町村信孝、新藤義孝 、浜田靖一、世耕弘成なども含まれています。

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