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中国政府によるAPPLEへの攻撃に見える、中国独自のリスク


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 アップル社のティム・クックCEOが、中国での iPhone の保証規定に関して謝罪をしたという報道が流れました。

 これは中国政府系のテレビ局(CCTV 中国中央電視台)が放送した消費者権利に関する特別番組の中で、アップルを名指しで非難したことが発端でした。報道にもあったと思いますが、具体的には他国においては通常2年とされる中国国内の製品保証期間に対してアップルが1年保証で製品を販売していること、修理が端末交換ではなく部品交換であることなどが、中国人消費者を不当に差別するものとして槍玉に挙げられたわけです。そしてこうした非難は、中国中央電視台に続いて人民日報や新華社通信などの国営メディアによっても執拗に続けられ、こうしたプロパガンダにアップルがついに屈服したというわけです。

 さて、ここで私たちが気がつきたいところは、なぜ中国国内においては他国とは違う規定をアップルがわざわざ採用してきたのかというところです。中国人に対する差別感情からそんなことをしたとは、合理的に考えてありえない話です。何か、企業として合理的な判断があったからそうなったのだろうと考えるべきです。

 このあたりを探っていましたら、「マイナビニュース」の中に次のような記述があることを発見しました。

 実は中国でのみこうした修理対応が行われる理由は、中国での法律による規定が根底にある。通常、Appleが無料修理対応を行っている1年という期間は、 購入時点からカウントをスタートして1年となっている。ところが中国では新品交換対応を行った時点で再びカウントがリセットされ、今回のケースでは1年の 無料修理期間がスタートすることになる。そのため、新品交換ではなくあくまで修理対応という点を強調するため、今回のような裏蓋交換による修理対応という 苦肉の策を生み出したとみられる。これが結果として「中国でのみ劣悪なサービスを提供している」との評判を広める形となった。最終的にCook氏名義で出された謝罪文によれば、中国においても今後は新品への全交換サービスが提供され、無償修理期間も交換時からさらに1年延長される形態へと変更された。つまりAppleが中国市場の要求をすべて受け入れた形だ。ここ最近になり、中国の国営メディアが外国企業を非難して世間のバッシ ングを煽るといった動きが活発化している。進出企業らは急成長中の中国市場を無視できないという理由もあり、今回のケースのようにそのまま受け入れる傾向がある。これが結果として次のターゲットを狙う動きにつながっている可能性もあり、中国における企業対応の難しさを感じさせる。

 つまり、交換後もその後1年以内に「壊れた」と言い続けていけば、永久に新品と取り替えてもらえるようになったわけです。これを悪用する人たちは当然出てくることが予想されます。

 今回アップルが攻撃の対象となったのには、いろんな理由が考えられるでしょう。ファーウェイやレノボなどの中国企業の後押しをしたいということもあったでしょう。中国の通信系機器にはバックドア(情報を中国に流す仕組み)がついていると見られることから、アメリカ国内から排除される動きが強まっていますが、これを強めるとアップルをはじめとするアメリカ企業いじめを強めるぞという脅しという意味合いもあると思います。また、環境問題や政治腐敗の問題から目をそらせる話題を作りたかったという意味合いもあるでしょう。

 中国という巨大マーケットを失いたくないアップルが容易に屈することを計算に入れたところもあったでしょう。やくざの因縁としか思えないiPadの商標権問題で、アップルは中国側に48億円もの和解金を支払っており、アップルは脅しに弱いと見透かされているところもあるのではないかと思います。

 こうした中国政府による外国企業への圧迫は今回が初めてではなく、東芝・KFC・マクドナルド・スターバックス・ウォールマート・カルフール・グーグル・王子製紙なども同じような目にあってきました。

 当然ながら、こうした中国の外国企業への攻撃には、日本国への主として歴史問題を題材にした非難・攻撃と共通項があります。客観的に見て、中国側の言い分に正当性があるわけではなく、中国側の立場を有利にするために利用できるものなら何でも利用してやろうと思っているだけでしょう。有利にできるものがなければ、でっち上げても構わないと考えているわけです。

 このような国とどのように付き合っていくのかは、日本国も、日本企業も、日本国民も、真剣に考えるべきではないでしょうか。

 真っ当な道理や良識が通じない中国リスクを今回の事件の中にも見たと思われた方は、ブログランキングへの投票をお願いいたします。


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コメント

1. 異常なリスクは予見されていた

このニュースをテレビで見て、腑に落ちなかったのですが、おかげさまでブログを読んで、裏事情がよくわかりました。

中国政府に圧迫された会社として挙げられた企業のうちの一社が中国に進出する難しさを実際に見聞きしていました。あの国は難癖としか言えない屁理屈をこねていたのですが、会社のトップが前のめりでブレーキが効かなかったのだと思います。会社のトップの中国に対する過大な幻想がいかに日本の国益を損ねるか、経団連らの罪は重いと思います。

2. Re:異常なリスクは予見されていた

>violetさん
経団連の罪は本当に大きいですね。道理が一定レベル以上に通用する環境がなければ、真っ当な商売をしようなんて考えるのがそもそも間違いなんだという当たり前のことに、彼らは気付いていなかったんでしょうね。

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