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今後の米中関係を考えた時に日本の立ち位置はどうあるべきか


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 イギリスのデイリーメール紙に、最新鋭のステルス戦闘機であるF35の情報を盗み出すために、中国は毎週数万件に及ぶサイバー攻撃を仕掛けているという記事が出ていました。
リンク先はデイリーメールの記事

 こうした状況からすれば、米国は中国を絶対に許せない敵国として捉えていきそうに思えていきそうですが、こうした点を過大に評価してはならないでしょう。現実にはどうもそんな感じでは動いていないところに、私たちは注目しておくべきではないかと思います。

 中国の北京週報は5月15日に、中国現代国際関係研究院副院長の袁鵬氏が書いた「新大国関係構築が中米トップの共通認識に」との記事を掲載しました。
リンク先は北京週報の記事

 この記事の冒頭部分は次のような記述になっています。

 先ごろ、米国のオバマ大統領、ドニロン国家安全保障問題担当大統領補佐官、ケリー国務長官ら政府高官が、「中国と共同で新たな大国関係を構築していきたい」との考えを公の場で示した。これは、中米の新たな大国関係構築が中国の指導者からの一方的な呼びかけから中米両国トップの戦略共通認識に変わったことを示している。

 米国が中国との間で双方を大国として認め、これを基礎にして世界秩序を作っていこうとする姿勢に転じているというわけです。そしてこのような双方を大国として認め合う関係の構築は、「急速な台頭段階にある中国の対米外交に対して打ち出した新たな思考と嘱望であり、中米が後発の大国と守成の大国との衝突という難題から抜け出すための新たな実践」なのだそうです。新たな大国として勃興してきた中国と、既に大国としての地位を築いているアメリカとの間では、衝突が生まれそうなものですが、互いの力を認め合う中で衝突を避けようとする中国の呼びかけに、アメリカも応じてくれているというわけです。つまり「中国の平和的発展路線を歩む固い決意と米国との戦略的対抗を望まないという政治的意志が体現されている」ということになるのでしょう。中国としてはアメリカに対してむやみに敵対することはせずに、さらに力を高めていく戦略を採用しているということでしょう。

 なぜそのような戦略を中国が採用するのかについても、この記事はあからさまに書いています。

 中国は急速に台頭しているが、最終的に社会主義現代化強国となるまではまだかなりの道のりがある。また、米国は苦境にあるとは言え、総合国力の優位性と復活の潜在力は依然として巨大で、中米の実力格差が近いうちに実質的に縮小することは難しい。これは、中国が「韜光養晦」(実力があってもひけらかさず慎重で控えめな姿勢を保つこと)を続けることが依然として戦略的に必須であることを意味している。

 中国が急速に力をつけてきているとしても、米国との差はまだあるから、「能ある鷹は爪を隠す」路線で行くべきだと考えているということですね。逆に言えば、米中逆転が明確になった段階では、そんな自重型の方針は捨て去る意図を持っているわけです。

 かつてはアメリカが最も頼りにしたアジアにおけるパートナーは日本でした。しかしながら、アメリカは中国の台頭を背景に、日本との関係を以前より小さいものとして扱い、中国との関係を重視する方向に変えてきたわけです。

 アメリカが中国を大国として認め、両者の強調によって世界を動かしていくことに軸足を載せてきているこの段階で、我が国はどのような戦略を持てばよいのでしょうか。冷戦期のように、アメリカを戦略的パートナーとして絶対視するような路線をとればよいのでしょうか。そんなわけはないですね。アメリカを絶対視すればアメリカが中国の脅威から日本を守ってくれるという発想は、アメリカが日本より中国を戦略的パートナーとして重視する姿勢を打ち出してきた中では、非現実的なものにならざるをえないでしょう。もちろん、アメリカとつまらない対立をわざわざ引き起こすようなことをやる必要はないでしょうが、対米従属的な姿勢を原則的に採用するというのが正しい処方箋にはなり得ないということもまた、私たちは理解すべきです。

 中国を抑え込むために、どの国と仲良くすべきかを日本独自で考えるべきです。そうした諸国との適切な連携によって、中国を抑え込んでいく戦略を我が国は主体的に構築していかなければなりません。そこで我が国に求められるのは、アメリカに頼らず日本の力で日本を守っていく方向に軸足を向ける決意であり、自らの進路を自らの意志で決めていく主体的な判断を恐れずにやれるための条件整備ではないでしょうか。この主張にご賛同いただける方は、ブログランキングへの投票をお願いいたします。


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