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フィリピン近海のスカボロー礁の中国の軍事施設建設を見逃してはならない!


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 中国情報サイト「Record China」に、フィリピン沖にあるスカボロー礁中国が軍事施設を建設中だという報道がなされました。
リンク先はRecord Chinaの記事

 記事を引用します。

 2013年6月7日、フィリピン英字紙ビジネス・ミラーなどフィリピンメディアは、中国がスカボロー礁(中国名は黄岩島)に軍事施設を建設しているとの、フィリピン軍関係者の発言を伝えた。8日、環球網が報じた。
 6日、フィリピン軍のある関係者は、中国がスカボロー礁に軍事施設を建設していることが、衛星写真によって明らかになったと発言した。少なくとも3隻の大型船舶がスカボロー礁に相次ぎ訪問しているほか、大量の中国漁船がセメント、鉄筋、石などの建材を運び込んでいるという。別の消息筋は数週間後には中国国旗をはためかせた施設がスカボロー礁に出現するだろうとコメントしている。


 スカボロー礁と言われてもピンとは来ない方が多いかと思いますが、まず位置から確認してください。



 上の地図を見ればわかる通り、スカボロー礁はフィリピンからはかなり近いところにありますが、中国からはずいぶんと離れたところです。しかしながら中国はこのスカボロー礁を「黄岩島」と呼び、「歴史的に中国固有の領土だ」と主張した上で、実力行使に出てフィリピンの実行支配を覆してきたわけです。その上でこの事態に抗議を繰返してきたフィリピンに対して、「フィリピンは資源欲しさに、我が領土を奪い取ろうとしている」と非難を仕返してきました。

 中国がこんなにフィリピンに近いところまで「固有の領土」だと主張している「根拠」は、中国が管轄権を主張する海域が常識はずれに広いことと関わっています。以下の図をご覧下さい。中国本土から赤いラインのところまでが、中国が管轄権を主張する海域です。これがありえないほど広いことがわかります。




 ちなみに上記の地図には青い点線で区切られた領域がありますが、この青い点線は「海洋法に関する国際連合条約」(UNCLOS)によって規定された排他的経済水域(EEZ)のラインです。これに従えば、スカボロー礁は明確にフィリピンのEEZ内にあります。にもかかわらず中国はスカボロー礁は「歴史的に中国固有の領土だ」と主張して実力行使に出ているわけです。

 中国はこの海域に「漁船」を大量に出動させて「操業」を行わせ、この「漁船」を保護するとの名目で巡視船を配置して、フィリピン海軍をこの海域に入れることを阻止してきました。この「漁船」が非常に怪しい存在であるのは、今回の記事に「大量の中国漁船がセメント、鉄筋、石などの建材を運び込んでいる」とあることからも明らかでしょう。セメントや鉄筋を運ぶ船が「漁船」なんでしょうか。

 ところで中国が軍事施設を建設し始めたスカボロー礁とは、実際にはどのようなものでしょうか。以下の図をご覧下さい。




 この程度の大きさの土地を起点にして、軍事施設を建設してきているというわけです。

 具体的イメージがわきにくいかもしれませんが、南沙諸島のジョンソン南礁で中国が行った行動を見ると、どういう経過をたどるかがよくわかると思います。



 上記の写真はジョンソン南礁の横の海上に、人が「居住」できる掘建て小屋を作ったところです。中国人がここで生活をしているから、中国の領土だというわけです。繰り返しますが、ジョンソン南礁は南沙諸島にありますから、先ほどの地図を見ればわかるように、中国からはあまりにも離れていて、中国の領有権が本来及ぶところにはなりそうもないところです。ですが、その領有権を主張するために、無理矢理人を「居住」させて、領有権を主張したわけです。そしてこれが今ではこんな軍事施設に変身してしまいました。



 ファイアリークロス礁においても、同様の経過をたどりました。ちなみにファイアリークロス礁も南沙諸島に存在します。ジョンソン南礁同様の変化をご覧下さい。






 ジョンソン南礁やファイアリークロス礁において行われたことがスカボロー礁においても展開していくことは、十分に想像がつくと思います。ちなみに、ジョンソン南礁やファイアリークロス礁はかつてベトナムが実効支配を確立し、ファイアリークロス礁においては主権碑まで設立していましたが、中国軍がベトナム軍を打ち負かせて実効支配を奪い取ったという経緯があります。なおジョンソン南礁に至っては満潮時には海中に沈む高さしかなく、そもそも陸地といえるのかという根本的な疑問符さえ付きますが、しかしながら中国はここを起点とした排他的経済水域を今や堂々と主張している状態です。

 そして今回のこのスカボロー礁におけるニュースがとりわけショックだったのは、米中首脳会談の真っ最中にこのような動きが平然と行われていたという事実です。アメリカはフィリピン防衛の責任を一応持っているはずなのに、中国をとがめることすらせずに黙認したということでしょう。日本で一般に報じられているのとは違って、アメリカは中国の東アジア海域での力を容認してきていると考えるべきです。米中首脳会談で習近平に対してオバマが何度も見せた満面の笑みはこのことをまさに象徴していると考えます。

 中国を理性的な存在だとみなして、中国との関係は「話し合いを誠実に行う」ことで改善できると考える日本人はさすがに少なくなってきたとは思いますが、日本の同盟国だということからアメリカに対しては全幅に近い信頼を寄せている日本人はまだまだ多いと思います。しかし現実は、アメリカは同盟国であるフィリピンを事実上見放す選択をしてきています。日本に対する態度とフィリピンに対する態度が正反対だと考える理由は何もないということに、私たち日本人は気付くべき時に来ていると考えます。

 さて日本政府はアメリカに遠慮してか、このスカボロー礁に対する中国の動きに対して非難声明を発表することすらまだやっていないようです。この有様で尖閣諸島は本当に守れるのでしょうか。一国では難しいなら、ベトナム・インドネシア・マレーシア・インドなどまで巻き込んで、共同で非難声明を発表するくらいのことは当然やるべきだと考えます。

 中国の侵略性が常軌を逸していることに警戒感を持たなければならないのと同時に、同盟国であるはずのアメリカに対しても全幅の信頼を寄せるわけにはいかないということに同意頂ける方は、ブログランキングへの投票をお願いいたします。


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コメント

1. こんばんは!

お疲れ様です。
4番目の画像がスマホでは見えません。
なうしました。

2. Re:こんばんは!

>初護ちゃまさん

ご指摘ありがとうございます!パソコンでも見えなくなっていました。前の画像の方がずっとわかりやすかったので、消えてしまったのが残念です。(なぜか画像検索をしても見えなくなりました。)

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