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異形の高成長の中国の崩壊に備えよう!


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 近年中国では、大きく報道されているだけでも毎年10件前後の橋の崩落事故が発生しているのはご存知でしょうか。昨年もハルビンで建設後1年も経っていない陽明灘大橋が崩落しました。総工費220億円で100年使えるという触れ込みだったようですが、それが1年も経ずして崩壊してしまったのです。さすがに建設後1年も経っていないというのは特別でしょうが、建設後10年程度の橋の崩落は、中国では決して珍しくないようです。

 これはもちろん、中国人の手抜き体質にも原因があるわけですが、必ずしもそればかりではないようです。以前ニューヨークタイムズで報じられたところによると、中国の固定資産投資額はGDPの7割にも及ぶとされており、このような建設関連の投資こそが中国のGDPの成長の最大の柱になっているわけです。



 つまり、簡単に崩落する橋、簡単に陥没する道路、簡単に破裂する水道管などなどが大量にあることによって、それらを補修したり、撤去したり、作り直したりすることが必要になり、そのたびごとにGDPがかさ上げされていく構造が成立しているというわけです。

 その結果、あらゆる資源を中国が1国だけで消費しまくるというとんでもない事態がエスカレートしています。例えば、世界の主要国の粗鋼生産量の推移を示す以下のグラフを見れば、中国がいかに異様な国であるかが理解できるはずです。(全世界の粗鋼生産量の約5割が中国です。)



 こうした資源浪費型経済体制が長続きしないことは、PM2.5に代表される大気汚染やもはや安心して飲める水が存在しないと言われるような水質汚濁など、環境問題の深刻化を見ても明らかですが、この高成長GDP幻想が失われることが中国共産党体制の崩壊の引き金にならざるをえないので、やめるにやめられないのが実態です。

 先程紹介したニューヨークタイムズの記事は、冒頭部分にこんな話が書かれていました。

 7年後にニューヨーク市は待望の全長3キロの地下鉄ができるが、人口700万人の中国の武漢では、全長200キロ以上の新規の地下鉄が作られる計画がある。しかもこの地下鉄計画は12兆円にも及ぶ武漢市の計画の単なる一つにすぎず、空港を2つ新たに作るとかエンパイアステートビルの1.5倍のタワー型ビルを建てるとか、新たな金融センターを作るといった計画が目白押しなのだ。(In the seven years it will take New York City to build a two-mile leg of its long-awaited Second Avenue subway line, this city of nine million people in central China plans to complete an entirely new subway system, with nearly 140 miles of track. And the Wuhan Metro is only one piece of a $120 billion municipal master plan that includes two new airport terminals, a new financial district, a cultural district and a riverfront promenade with an office tower half again as high as the Empire State Building.)

 こんなことを一地方都市が計画し、実際に実行しているということ、そしてこれは決して武漢市に限った話では当然ないことに、私たちは着目しておく必要があります。

 中国国家審計署(会計検査院)が公表した地方政府の債務に関する監査結果によると、地方政府がなんらかの形で返済責任を負う債務残高は、2010年末時点で10.7兆元で、対GDP比で約27%に相当する規模だといいますが、こんな数字をまじめに信じる方がおかしいでしょう。固定資本投資の全額が地方政府が行っているわけではない点を割り引いても、GDPの7割にも及ぶ固定資産投資を毎年行いながら、累計の債務残高が単年度のGDPの27%にすぎないと考える方がどうかしています。日本の地方自治体の抱える債務合計の対GDP比でも4割程度ですが、これよりも遙かに少ないなど、信じられるでしょうか。しかも債務の不良化率は26.4%だそうですが、これも当然ありえない話です。橋や道路が投資採算に合うのに、何年かかると考えているのでしょうか。建設後10年程度で使い物にならなくなるものを壊しては作り直すようなことをやっていながら、大半は採算にのっているということは、到底考えられない話です。鬼城と呼ばれる誰も住まないゴーストタウンは、不良債権にならないというのでしょうか。不動産バブルに踊っている地価をベースに不良化率を計算しているとしても、到底理解不能な数字です。日本の調査機関は中国政府側の発表を鵜呑みにせずに、独自の調査で実態を探るべきです。

 さて、やめるにやめられないはずのこうした「高成長モデル」にも、随分ほころびが見えるようになってきました。中国投資への危険を感じた外国企業が撤退傾向にあり、中国への新規投資額よりも引き上げる金額の方が大きくなりました。国内の変調ぶりから海外へ逃げ出す共産党幹部が、膨大な資金を海外へ流すようになりました。輸出も伸び悩みぎみで、経常収支が悪化してきました。つまり、中国にはこうした高成長を支えるだけのマネーがだんだん足りなくなってきているわけです。インフレ率も無視できない水準に達しており、打てる手の選択肢はどんどんなくなっているのが現状でしょう。

 将来起こりうる中国の破滅に対して我々はそのショックを最小になるように備えるべきだという主張にご賛同いただける方は、ブログランキングへの投票をお願いいたします。


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コメント

1. 無題

仰る通り、「中国の破滅に対して我々はそのショックを最小になるように備えるべき」だと思います。

かの国の権力者達は、本当に後先を全く考えていないようですね。
数年後には起きると言われている、水不足、食糧不足。
水、空気、土壌の汚染が酷いようですし、“一人っ子政策”による、非常に歪な人口構成という大問題も控えている。

高官達は不正蓄財→海外送金に励み、失踪(海外逃亡)しているという話もあるので、(自分には関係ない)というのでしょうか?

普通の中国人民の将来が心配です。
日本も、他国の心配をしている場合じゃありませんが(苦笑)。

2. Re:無題

>みさか明さん
マルクスは資本論の中で資本主義経済の近視眼性を皮肉って、「我が亡き後に洪水よ来たれ」と書きましたが、この事態が共産中国で起こっているというのは、歴史の皮肉ですね。
高官たちは家族を先に海外に逃がして、自分の身一つだけ中国に置いているので、「裸官」と呼ばれているそうですが、彼らも沈没前に脱出を考えているようです。
逃げ出せない一般の中国の人たちは、本当に悲惨ですね。

3. チャイナリスクは遠い世界の話ではない

残念ながら日本企業は中国の経済危機を穴埋めするために様々な形で搾り取られるハメになると思います。
単純に「中国経済崩壊だバンザーイ」という声がネットでは散見されますが日本経済にもその影響は波及するという話が抜け落ちています。(もちろんあまり中国が順調に国力を増大されても困りますが)
すでに時遅しの感はありますが少しでも日本の政府も企業もリスクを避ける処置をすべきですね。

共産主義を名目上掲げる国が世界で最も格差が大きくさらに今後TPPやFTAを通して世界最先端の市場原理主義国家になっていくであろうことは本当に皮肉としか良いようがありません。

4. Re:チャイナリスクは遠い世界の話ではない

>名前はまだないさん
政情不安定国から撤退して国内に生産拠点を移す企業に対して、撤収に関わる費用を20年無利子で貸し出すような処置を、政府には考えてもらいたいです。こういう策を今のうちに打ち出せば、中国に対する牽制にもなりますし、進出している日本企業に対する安心感も広がりますよね。
中国の国営企業の競争力はとてもまともな水準にはないので、外資系が撤収すると、悲惨な末路が待っているのではないかと思います。

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