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東京エレクトロン買収事件から見える、TPPの行方


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 東京エレクトロンとApplied Materialsの経営統合(事実上はApplied Materialsによる東京エレクトロンの買収)というニュースは、私たちがもっと注目しておかなくてはならないものではないかと、思いました。

 かつて日本では、主要な川下メーカーと川上メーカーがお互いのニーズや制約を擦り合わせて新たな装置を開発していく国家プロジェクト(超LSI技術研究組合)を立ち上げ、これを力にして半導体で世界を制する力をつけました。ところが、これに危機感を高めたのがアメリカでした。アメリカは日米半導体交渉において、こうした研究開発手法はアメリカでは独占禁止法に違反するものだと厳しく批判し、アメリカ企業との「公正な競争条件」を確保するために、こうした研究を日本側にやめさせたわけです。ところがアメリカ自体はこの件に関して完全に二枚舌でして、アメリカ国内においてはsematechという業界団体を発足させ、日本の超LSI技術研究組合に類似した国家プロジェクトをここで行わせ、半導体製造分野における完全な巻き返しに打って出て、これに成功したというわけです。アメリカにとっては、半導体部門は防衛産業とも密接な関連を持っているため、絶対に衰退させるわけにはいかない産業分野であり、これを死守するために必死の戦いを行ってきました。これに対して国家観を喪失している日本は、激しく要求してくるアメリカの圧力に単純に屈してしまい、「産業のコメ」である半導体事業において敗北に至ってしまったわけです。

 さて、以上の経緯を頭に入れた上で、私たちはアメリカの求める「公正な条件」を整備してTPPに参加すべきかという問題を考えるべきだろうと思います。アメリカは競争の結果としての自国の半導体企業の敗北を、国家安全保障の見地から受け入れることができなかったわけです。そしてこの姿勢はTPPに参加しても当然続いていくと考えるべきです。

 このような見地からも、TPPなんか絶対に入るものではないとの意見にご賛同いただける方は、ブログランキングへの投票をお願いいたします。



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コメント

1. 増税

増税決定しましたが、日本は大丈夫でしょうか?TPPも当然セットで安倍はやるつもりですよね?

大変なことになりました。参院選後に日本を破壊するというロンドンでの演説は本当だったんですね…

2. Re:増税

>大国男児さん
手紙もメールも電話もいろいろとやりましたが、状況をひっくり返すことができず、残念です。日本を緊縮財政病にかからせて、国家主導の産業政策をできないようにしていくことが、欧米諸国の意志であり、その意味で戦後レジュームそのものだということについて、安倍総理はついに理解できなかったようですね。デフレ脱却できない状況での8兆円の増税が、経済にどれほどの破壊力を持つかさえ理解できていないわけで、最悪の結末を迎えますね。ただ、緊縮病が本格的に発病した結果も明らかになるわけで、これが日本のターニングポイントになるかもしれないと、逆説的な期待もできるかもしれません。やけくそですかね。

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