記事一覧

STAP細胞騒動の余波を考えるべきだ!


政治 ブログランキングへ

 今回は小保方晴子氏のSTAP細胞にまつわる大騒動に関して、考えるところを述べてみたいと思います。

 まず彼女の論文についてです。博士論文を含めてコピペが多かったということで非難されていますが、真っ先に問いたいのはコピペは本当にいけないことなのかというところです。博士論文や修士論文において、コピペを一切しないという方は、現在どのくらいいるのでしょうか。インターネットが発達したこの時代に、そんなことを全くしないで論文を書いている人の方が圧倒的に珍しいのではないかと思います。日本人が何十ページもある英語論文をすべて自分の頭の中だけで構成しなければならないとしたら、その論文を書くだけでどのくらいの時間を費やさなければならないのでしょうか。研究者としては論文を書くことよりも大事なことが山ほどあるはずなのに、論文の体裁を100%どこからも非難されないようにすることに持てるエネルギーの過半を注がなければならないとすれば、それは日本の研究水準に対して大きなブレーキを与えることになるということについて、私たちはしっかりと目を向けるべきだと思います。

 そもそもコピペには2種類あるかと思います。一つは他の人の独自のアイディアをさも自分のアイディアであるかのように装うようなもので、もう一つは広く通用する整理された情報を利用するようなものです。前者は厳しく戒めなければなりませんが、後者はあまり目くじらを立てない方がよいのではないかと思います。私は小保方論文を見たことはないですし、仮に見たとしてもそんな生物学の専門論文を解読できる能力は全くないですから、この先についてはコメントできる立場にありませんが、例えば以下の画像のようなものについてコピペをしたことが、彼女の論文の価値を引き下げるものになるとは思えません。(生殖と個体形成のわかりやすい流れ図にすぎないと思います。)



 大きな問題とされた画像の取り違えについては、小保方氏は「外部から一切指摘のない時点で、私が自ら点検する中でミスを発見し、ネイチャーと調査委員会に報告したもの」だと反論していて、この反論に対しては理研などから異議は唱えられていないかと思います。この小保方氏の主張を是認するなら、いわゆる「ねつ造」という批判はいわれなき誹謗であるともいえるかと思います。

 そもそもですが、STAP細胞が本当に作り出せるものだと仮にわかったとしたら、現在問題にされているようなコピペの問題なんて一切問題視されないことになるのではないでしょうか。そういうところから言えば、今のこの問題をめぐる大騒ぎぶりというのは、まさに本質から外れたものだと感じます。問題はSTAP細胞が本当に作り出せるものかどうかだというところを、私たちは忘れるべきではないでしょう。

 小保方氏は会見で「第三者が再現に成功していることは理化学研究所も認識している」と主張されました。そしてこれに対して理研の方から「小保方氏の所属する発生・再生科学総合研究センターの研究員が、論文発表後に細胞が光り、万能性を示す遺伝子が働いたことを確認するのに成功した」との説明がありました。同じ理研に属する研究者が「第三者」なのかどうかはともかくとして、これが本当だとすれば、このSTAP細胞には大きな可能性が秘められていることは否定できないでしょう。「万能性を確認できた細胞からマウスの作製に成功したという報告はなく、科学的に完全に再現したとはいえない」と理研は説明しているとのことですが、万能性を示す遺伝子が働く細胞が作り出せるというのであれば、この成果は非常に大きいと判断すべきだと思います。

 小保方氏に稚拙なところがあったことは否めないですし、STAP細胞の再現が200回以上というのも恐らくは200個以上の間違いだろうと思います。そういったところは自己保身のなせるわざであり、彼女をかわいそうにも思う反面、責められてもやむを得ないと感じるところもあります。また、他人のアイディアのパクリでなくても、引用先は著作物ではあるわけですから、特に学術論文であるという体裁からすれば、書いておいた方が当然よかったのではないかとも思います。若山教授が作成を依頼したマウスのSTAP細胞が、別のマウスのSTAP細胞(あるいは単なるES細胞)に置き換わっていたことの疑惑については未だ明らかになっていませんが、これはSTAP細胞が作り出せるかどうかの本筋とつながる話であるがゆえに、曖昧に済ませることはできませんし、経緯を含めてしっかりとした調査が行われるべきだとも思います。

 それでも私が懸念するのは、今回の騒動の結果として論文のコピペ監視のようなものが広がって、研究者を萎縮させてしまい、本筋の研究がおろそかになってしまうという本末転倒的な展開になることです。私は日本の研究者におおらかに研究してもらいたいのであり、そのためにはどのようなルールが適切であるかという観点からこの問題を捉えるべきだと思っている次第です。それゆえに、そんなことを全く意識しない議論ばかりが広がっていることに非常に危険なものを感じているのです。ご賛同頂ける方は下の画像をクリックしていただけたらと存じます。


政治 ブログランキングへ
 
スポンサーサイト

コメント

1. 無題

理系のこの問題は文系の私には、非常に取っつきづらい問題です。科学的知識等を別にして思うところは、理化学研究所の対応です。何故もっと小保方さんと一緒に確認しないのかというところです。マスコミも研究内容とは全く関係ない持ち上げ方をして、今また関係ない内容でこきおろしている感があります。論文の作成法、引用についてもかなり攻撃されていますが、そんな初歩的なミスなのかと懐疑的に思うところです。とりとめのない感想で失礼しました。

2. 無題

わたしは、小保方さんのいままでの生き方、やり方、がきらいです。やってきた実績より、人間として嫌いです

3. Re:無題

>グラースさん
特定国立研究開発法人への指定に向けての目玉として、このSTAP細胞の研究発表を隠し球として用意してきたのに、公表後にミソが付いたために、理研のメンツが潰され、政治的な取引に大きなダメージとなったことが、多分大きな影響を与えているのではないかと思います。「内部不正であっても厳粛に対応する理研」という感じでイメージ挽回を図るつもりが、逆に拙速な調査につながり、却って信頼を失わせるようなことになってしまっているのではないかと思います。
論文の作成については、引用元さえ明示すれば、小保方氏のようなものでもよいと認定する方が、日本の科学の未来にとってよいのではないかと思います。博士論文の画像の使い回しが疑われ、あたかもこれが事実であるかのように報道が続けられてきましたが、ほとんど報道されない小保方氏の弁護士の会見内容を見ますと、これが真実ではないことを明確にした上で、適正な画像を改めて提出しているということが述べられていますから、報道されていること自体に相当のバイアスがかかっていると考えた方がよいかと思います。
小保方氏をトカゲの尻尾切りのように排除しようとしている理研が小保方氏の反論会見を受けて、「万能性を示す遺伝子が働いたことを確認」していることを認めたことの意義は大きく、この点がなにゆえに軽視されるのかが、私には理解できません。STAP細胞が完全な万能性を有したかどうかに疑義がなおあるとしても、小保方氏の手法が万能性と深く関わっていることを明確に裏付けるものであることは間違いないでしょう。
個人的には、東北大学の出澤教授のMUSE細胞との違いがよくわからないので、こういう点を報道してくれないかなと思ったりするのですが、今のマスコミに求めるのが無理なんでしょうね。 

4. Re:無題

>さ~ちゃ!さん
おっしゃりたいことはわかる気がします。反論会見でも「か弱い女性」を演じて自己保身を図っている感じがあり、そういうところで私も好きになれないです。

5. 無題

お返事してくれたんですね。ありがとう!色々な事が載ってるブログに興味持ちました。登録させてもらいまーす。^_^

6. Re:無題

>さ~ちゃ!さん
登録ありがとうございます!今後ともよろしくお願いいたします。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

朝香豊AY

Author:朝香豊AY
FC2ブログへようこそ!