記事一覧

正常性バイアスを沖縄に見る


人気ブログランキングへ

 御岳山の噴火で亡くなった方々の中に、噴火の様子を写真に収めて逃げ遅れた人たちが多かったと言われています。噴火という危機が自分の目の前に出現しているのに、その危機が他の人たちには襲うことがあっても、自分には降り掛かって来ることはないと考えていたためではないかということが言われています。自分も危機の中にいるのに、普段の正常な状態にいる気持ちから抜け出せないことから、心理学では「正常性バイアス」と呼んでいるようです。

 噴火の写真を撮るのに10秒程度長くその場に留まったからといって、10秒早く逃げ出した場合よりも安全性がどれほど高まったかと考えると、もしその程度であるならば危険性に大差はなかっただろうなとも思ったりもしますが、噴煙が上がるのを見てから逃げ出す行動をとるまでに、正常性バイアスのせいで10分程度のタイムラグが生まれたとすれば、これは危険性に大きく関わったところだろうと思います。

 ところでこの正常性バイアスを沖縄問題に見ることはできないかと私は思いました。

 次期沖縄県知事の最有力候補と目されている翁長雄志那覇市長は、市街の港湾の幹線道路に、かつて沖縄が中国の冊封体制下にあったことを示す「龍柱」を建設することを明らかにしています。

(実際の龍柱のデザインはもっと中華風のデザインのようです。)

 龍柱の建設場所近くの那覇市の市有地にはすでに孔子廟や中国庭園が作られており、さらにここに中国領事館も誘致して、この一帯をチャイナタウンにするという構想になっているようです。翁長市長としては、中国に対する友好意識をこのように打ち出すことで中国からの観光客を大いに誘致して、沖縄の経済を大きくしたいという狙いがあるのだろうと思いますが、中国の軍事的・政治的な思惑をろくに考えていないという点で、極めて危険な行動に感じます。今や尖閣列島のみならず、沖縄全県さらには奄美列島まで本来の領有権は自分たちにあると中共は公然と主張しているわけですから、ありえない行動だとしか思えません。

 しかし、これまでも「反基地」など中央政府に逆らってみせる姿勢をどんどんとエスカレートさせたりすることで、政府からの補助金を次々と獲得したりすることに沖縄は成功してきたということがあります。翁長氏は既に中国の福州市の名誉市民になるほど親中色を明瞭にしていますが、そんな彼にしても本当に沖縄が中共のものになることが好ましいと思ってこのような行動をとっているわけではないでしょう。翁長氏らは正常性バイアスの中にいて、何があっても沖縄が中共のものになるわけがないと高をくくっていて、中共がどのような戦略を立ててその隙間に入り込むかという計算を行っていることに無頓着なのではないかと私には感じられます。

 そしてこの流れを変えるためには、正常性バイアスに浸っていてはいけない状況に来ていることを、沖縄県民にきちんと知らせることが必要です。知らせる行動を取ったとしても、翁長氏たちばかりでなく沖縄県民もまた正常性バイアスに浸っていますから、その意識を変えるのは難しいかもしれません。しかしながら、知らせる行動を取らないと変わりようがないというのも事実です。沖縄に関して敢えて「問題」発言(「中共は尖閣のみならず、沖縄の領有権まで公然と主張している。中共を利する行動は断じて許されない」のような、中共を明らかに敵国とみなした発言)を行って物議をかもす役を引き受ける国会議員は誰かいないのかと思います。

 と同時に、今後の健全な危機意識の醸成のために、この御岳山から教訓として引き出された正常性バイアスの話を国民の間に広げていくというのも大切なことではないかと思いました。


人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

朝香豊AY

Author:朝香豊AY
FC2ブログへようこそ!