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アメリカは親日・反中とはいえない


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 フェイスブックの創業者であるザッカーバーグ氏が、中国のインターネット行政を統括する「国家インターネット情報弁公室」のトップの呂魏氏をフェイスブック本社に招いて、習近平国家主席(61)の最新著書を褒めちぎったことが報じられました。
産経新聞の記事

 以下の写真には、イスに座っている呂魏氏の前の机の上に、さりげなく習金平の著書である「中国の統治」が置かれており、ザッカーバーグ氏は「同僚にも読んでもらいたくて彼らの分も買ったよ」と言って、呂魏氏のご機嫌を取ったようです。


 これだけを見れば、ザッカーバーグ氏の無節操ぶりが際立っているように感じるかもしれませんが、実はそうではありません。アップルのCEOであるティム・クック氏も訪米した呂魏氏にアップルが近く発売する時計型端末「アップル・ウオッチ」をみせながら、「部外者でこの機器を手にしたのは、あなたが最初です」と発言してごまをすりました。グーグルのCEOであるラリー・ペイジ氏グーグルが開発中の自動運転車に呂氏を乗せてご機嫌伺いをしました。

 ここから私たちは何がわかるでしょうか。まず第一に、中国の人権状況を国民各層が正しく認識しておらず、ザッカーバーグ氏らが中共へのすり寄りを見せても、さほど大きな反発を招かないで済む国内状況があることがわかります。それはすでにアメリカの政界のみならず、マスコミ、学術界、芸能界などにも中共の影響力・存在力が大きくなっていて、反中的な言論が抑制されている状況の中に、アメリカがあることも示しているともいえるでしょう。また、アメリカの財界にも日本の財界と同様に中国でのビジネスを展開する邪魔を国家がすることを嫌う傾向があることも伺えます。そしてその流れの中に、中共から撤退したはずのグーグルまで加担しているという悲しい状況が見えてきます。

 地政学の大家で、米政界への影響力も強いロバート・カプランは、近著「南シナ海 中国海洋覇権の野望」で中国に関して、「現代において太平洋の台頭的な軍事勢力となった中国は、明治維新後の大日本帝国ほど侵略的ではないことは明白」であり、「中国の共産党政権は、資本主義経済をもったゆるいかたちの独裁主義体制であり、統治のための特徴的なイデオロギーは持っていない」と述べています。カプランのあまりにゆるい中共観には唖然としますが、カプランにしてもこう捉えてしまうほどに、中共に対する危機感がアメリカ国内では薄いのでしょう。ものごとを単純な善悪で捉え、アメリカは日本とともに善の側に立って悪と対峙していくはずだという思考は捨てた方がよいのではないでしょうか。

 アメリカにおける政治・社会状況は、アメリカが決して私たちが願っているような国ではないということを示しています。もちろんアメリカは中共の軍門に下ることを積極的に選択しているわけではありませんが、さりとて直接対決を選んでいるわけでもないわけです。中共をのさばらせておくことが米国の利益と対立するのは最終的には必然だといえるでしょうが、米国にはそれが明白に見える状況にはまだ至っておらず、マネーなどのチャイナの魅力に、政界・官界・財界・マスコミなどが全て引き摺られているのが実際だといえるでしょう。

 アメリカが香港の民主化運動を黙殺したことを忘れるべきではありません。私たちはアメリカに依存せずに、この日本を守る独立した気概を持つべきだと考えます。(念のために付け加えておきますが、だからといって日米安保をないがしろにしてよいというわけではありません。安全保障に関してアメリカに依存する意識から脱却すべきだと述べているにすぎません。)


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