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アメリカで広がるTPPに反対する動きと連携しよう


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 TPPの最終合意が間近とも言われる一方で、TPPを阻止しようとする動きがアメリカにおいて急激に高まってきました。TPPを成立させるためにはTPA(Trade Prommotion Authority 大統領貿易促進権限)を議会が大統領に付与しないと事実上不可能になります。TPAとは、交渉の中身について議会が逐一口を出していたら話をまとめられなくなるので、交渉全体は大統領(行政府)に任せて、最終的に他国との交渉でまとめあげられた案を丸呑みするか拒絶するかの権限しか議会には許さないようにするものです。貿易交渉においては大統領に必須の権限ともいえるものですが、これが議会で付与できない可能性が上がってきました。政権与党の民主党では188人いる下院議員のうち142人がTPA付与に反対するオバマ大統領宛の書簡に署名しています。

 全米最大の労働組合組織である労働総同盟産別会議(AFL・CIO)を筆頭に、アメリカの主要労組の代表も連名でTPPに反対する立場からTPAにも反対であるという書簡を、議員宛に送付しました。TPAを付与して自由貿易協定の類いを締結していくと雇用が増えることになるとニクソン政権以来何度も言われてきたけれども、これまでそうしてTPAを認めて様々な貿易交渉を促進・締結してきた結果、実際には大企業はそれによって海外進出を増やし、国内の雇用が奪われてきたと、労働組合側は考えているわけです。従ってTPPが締結されれば、米国内の雇用はさらに減り、賃金がさらに低下し、中間層が一層没落する結果になるとの警戒心を持っています。労組側は書簡を送るだけでなく、議員への政治献金の停止まで行って圧力を強化しています。

 さらに全米の129人の法学者が、TPPに含まれているISDS条項(Investor-State Dispute Settlement 投資家対国家紛争処理条項)が国家主権を侵すものとして反対する書簡を連名で米議会に送付しました。投資家が投資を行った国で何らかの規制強化が後から行われた場合、投資家はあらかじめ投資した条件とは違う条件になって不利益を被ることがありえます。この場合に投資家が被った被害を救済できるようにする制度がISDS条項です。この規制強化の是非を投資先の国の裁判所で争うのは投資家保護の見地から適正ではないと考えられ、世界銀行の傘下にある「国際投資紛争解決センター」での裁定に一任するようにするというものです。これによって例えば環境汚染の悪化を食い止めるために環境規制を強化するといったことが非常にやりにくくなることになります。これが国家主権の見地から問題だという提起が法学者たちによってなされたわけです。

 また、これまでTPPは完全に秘密交渉となっており、米議会の議員でも現在議論されているTPP草案を自由に閲覧することは禁じられてきました。そもそもTPPはアメリカの財界の強い要望のもとで推進されてきたものであり、その草案を一部の財界関係者は自由に閲覧して大統領に対して要請することは認められながら、議員にはそのような立場を認めないという不自然な状態におかれてきました。この状態を修正して、米議会議員は全員TPP草案の全文を自由に閲覧できるように修正することになりました。これに追随して、日本でも国会議員に対して自由に閲覧できるようにしてもらいたいものです。

 これまではグローバル資本主義を促進することは善だとする考え方が主流でしたが、これに対する揺れ戻しが起きていると考えるべきでしょう。TPPが完全に潰れることはないかもしれませんが、その根幹と関わるISDS条項、ラチェット規定(いったん緩めた条件を後で強化できなくする規定)などを骨抜きにできるだけでもかなりの前進かと思われます。

 アメリカにおける戦いとも連携しながら、TPPに反対する動きを国内でも強めていくべきだと考えます。


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コメント

1. コメントさせていただきます★

初めまして♪読者になっても宜しいですか??♪ヽ(´▽`)/★

2. Re:コメントさせていただきます★

>LINE裏ワザ研究所さん
もちろん、歓迎です。

3. おじゃまします★

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