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ギリシャに対する緊縮策に甘利大臣まで反対を表明!


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 ギリシャの債務の減免の検討を拒否しているドイツに対して、トマ・ピケティ氏が激しい非難を行いました。ピケティ氏はドイツが第一次世界大戦後でも第二次世界大戦後でも債務を完済しなかったことを指摘しながら、「他の国に説教できる立場にはない」と述べました。その上で、ギリシャに強制した財政緊縮策は失敗だったことを指摘した上で、さらなる緊縮策を求めるドイツのメルケル首相については、「ギリシャの頭に銃を突きつけ、自ら引き金を引けと要求している」と、激しくなじりました。その上で、ピケティ氏は「銃に込められた弾は、ユーロ圏の民主主義や繁栄も滅ぼしてしまう」との警告を発しました。

 ピケティ氏の言っていることはまさに正論で、そもそも第一次世界大戦後にナチスの台頭を許した背景に、第一次世界大戦の戦後処理の中で課された莫大な債務の返済のせいでドイツ国民が塗炭の苦しみを味わわされたことがあったことは忘れるべきではないと、私も思います。第二次大戦後の債務についても1953年の「ロンドン債務協定」で対外債務の60%を免除されたことがドイツ経済の復活に果たした役割は大きかったともいえるでしょう。

 そしてそもそも債務の返済のためには、ギリシャ国民が存分に働いて稼いでいける環境の創出が最も大切であるはずなのに、ドイツ側が押し付けた緊縮政策によって就業者数は約460万人から360万人まで100万人も減らすことになり、結果として失業率は25%を超え、名目GDPが30%近くも引き下がる事態を招いてしまいました。つまり、債務の返済のためには稼ぐ力を存分に引き伸ばすことが大切であるはずなのに、その最も大切な稼ぐ力を問題発覚以前よりも大幅に引き下げさせる政策を実施させてきたわけです。それでいながら、まだ緊縮策が足りないと厳しい姿勢を崩していないのがドイツだということになります。

 ピケティ氏がこのようにドイツを批判しているのは、彼の問題意識からして十分理解できるものですが、日本の有力政治家のなかからもこのようなピケティ氏の見解に同意するような見解が出てきました。なんと、あの甘利経済再生担当大臣が、ピケティ氏と同様の見解を表明するに至っているわけです。

 ブルームバーグによると、付加価値税の増税や歳出削減に賢明に取り組んだギリシャにについて甘利氏は、「増税と歳出カットだけでやろうとするとのた打ち回るようなことになる」との見解を表明しています。

 ガーディアンによると、甘利氏は “Greece has already done a lot to restore fiscal discipline, such as cutting pensions and wages,” (ギリシャは財政規律を回復するのに、年金額の削減や賃金の削減など、すでに多くのことを行ってきた。) “I understand why the Greek people are venting their frustration. Fiscal consolidation is not making progress. They are in deflation. The world expects Greece and the EU to cooperate on a final bail out plan.”(ギリシャ国民がなぜ不満を爆発させているのか、自分は理解できる。緊縮財政が進歩につながるわけではない。ギリシャはデフレに陥っているのだ。ギリシャとEUが協調して最終的な救済案を作り出していくのがよいのではないか。)と述べました。

 甘利氏のこの発言に驚いたのは、きっと私1人ではないでしょう。安倍政権内部での経済政策をめぐる意識が静かながらも大きく変化していることに、私たちは着目すべきではないかと思います。


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