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アメリカはトルコに責任転嫁する方向に動き出している


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 トルコを巡る状況は、ロシアの孤立のように見えた感じから明らかに変化してきています。

 カーター国防長官の下院軍事委員会での発言に関わる内容として、NHKは「トルコに対しては、国境を接するシリアからISの戦闘員などが流入しているとして、国境管理の徹底を求めるとともに空と地上の両面で軍事作戦を強化するよう呼びかけました」とのみ報じました。この点においては、私が確認したかぎり、他の日本のマスコミも同様ではないかと思います。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151202/k10010327531000.html

 ところが、ロイターやデイリーメールなどを見ますと、カーター長官はさらに重大な発言を行っていたことがわかります。それは、”Most of the air operations are not directed at ISIL. They are directed at the PKK”(トルコの空爆の大半はISには向けられておらず、クルド人を対象にしている)というものです。
http://www.reuters.com/article/mideast-crisis-turkey-usa-idUSL1N13Q20120151201
http://www.dailymail.co.uk/wires/reuters/article-3341623/U-S-urges-Turkey-against-Islamic-State-air-ground.html


 要するに、トルコがISを叩くのに空爆に参加すると口にしながら、実はISではなくクルド人を叩いていたことを明らかにしたわけです。クルド人地域が豊富な石油資源を持つ地域であることもあり、クルド人によるトルコからの分離独立運動は、トルコとしては絶対に認めることができません。そこでクルド人叩きをしてくれるISをトルコは間接的に支援してきました。こうした事実がこれまで西側のマスコミで触れられることはほとんどなかったはずですが、その一端とはいえ、今回カーター国防長官が公言してみせたわけです。

 また、ロシアのラブロフ外務大臣はアメリカのケリー国務長官に対してISのトルコへの石油密輸疑惑について話し、ケリー国務長官から「正しいか確信が持てないので検討する」との返事をもらったことを明らかにしました。
https://www.youtube.com/watch?v=2wVJPlUmiT0

 アメリカがこの密輸の黒幕的立場にあることを当然ラブロフ外相は百も承知でありながら、アメリカがこれについて知らなかったかのような建前を貫いてみせたわけです。そもそもアメリカがISを本気で叩くつもりがあるなら、ロシアが空爆する以前にISのタンクローリーやら石油備蓄基地やらは全て空爆し尽くされていて当然だったはずです。ですがそのようなことをアメリカは行っておらず、逆にロシアがそうしたものを次々と空爆し、どんどんと世界中にその情報を公開して発信する中で、情報戦においてアメリカは追い詰められた形になりました。

 ロシア系の通信社のスプートニクは、自由シリア軍・情報機関少将のホサム・アルアワク氏が、ISとトルコの間で結ばれた石油供給に関する契約書の写真、ISがカタールからトヨタ車を購入したことを証明する写真があり、そうした証拠を秘密裏にしないでこれまでもオープンにしてきたことを述べたことを記事にしています。つまり、この証拠をロシアも掴んでいること、しかもこうした証拠を米露会談でアメリカをゆする材料として使っていることが伺えるわけです。
http://jp.sputniknews.com/middle_east/20151202/1262001.html#ixzz3tOdyFmoz

 このままではISを叩くと言いながらISを支援してきたことがばれることに気付いたアメリカが、トルコに責任転嫁をする方向に舵を切り始めたのではないでしょうか。トルコは口ではISを叩くと言いながら裏でISとつながっていたことがわかった、トルコの裏切りによってIS叩きがうまく機能していなかったことがわかったと方針転換するのは時間の問題ではないかと思います。しかもエルドアン大統領の息子の会社がISの石油を購入しているとされることから、エルドアン一族が追い詰められることになるのでしょう。

 ちなみに、ロシア空爆によって深刻な打撃を被ったISはリビアに脱出準備をしているとの分析も出てきたことを付け加えておきます。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5697?page=1

 イギリスがISへの空爆に参加を決めたのは、ロシアだけの成果だと誤解されないためのアリバイ作りではないでしょうか。それがわかっていながら「歓迎』を表明してみせたところに、ロシアの確かな戦略眼を感じることができるように思います。



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