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アメリカの地殻変動を映し出す米大統領選挙の動き



 共和党の大統領候補がトランプに決まり、ヒラリーとトランプとの一騎打ちになるとの観測が一般的ですが、どうやらその方向には進まないようです。

 というのは、ヒラリーが国務長官時代に私的なメールアドレスを使用していた問題で、FBIの捜査が相当に進んでいることが明らかになったからです。ヒラリーはFBIが調査を進めている件について、「セキュリティーに関わる質問を受けているだけだ」と答えてきたわけですが、FBIの長官は「セキュリティーに関わる質問という言葉は知らない」とした上で、「我々は捜査を行っている」と述べました。数週間後にはFBIによるヒラリー本人の取り調べが行われる見通しです。

 ヒラリーの私的メール問題というと、一般的にはニューヨークの自宅に置いた私的なサーバで政府の機密情報に該当するものであってもメールの送受信していたというものですが、話はさらに広がってきました。スイスのUBS銀行やスイス銀行を通じて中東のワッハーブ派やサラフィー派(ともにイスラム原理主義派)などのテロリスト集団を支援していた様も明らかになってきたようです。

 これと関連して、ベイナー前下院議長は「ヒラリーが撤退に追い込まれ、バイデンがヒラリーの代わりに立つことになったとしても、全く驚かない」と発言しました。バイデンにスムーズにバトンタッチができるのか、それともサンダースがこの機に乗じて民主党の候補になることになるのかは私にはわかりませんが、ヒラリーの撤退はもはや避けられない状況のようです。

 またベイナー氏は、「トランプが大統領になることはないと思っている人は、まあ見ていなさいよ。今回は我々が今までに見たことのない大統領選挙になるよ」とも発言しています。

 99%による1%のエスタブリッシュメントに対する強烈な反発はオバマの選挙の時にも見られたものですが、今回はその色彩が更に濃くなっているように感じます。共和党主流派がトランプの懐柔を画策している中で、トランプが結局はエスタブリッシュメントに取り込まれる可能性も高いように思いますが、それでも今年の米大統領選挙は、今後のアメリカがどうなっていくのかを暗示するものとなっていて、今までとは違う展開で進んでいくと思われます。

 ハーバード大学の調査によると、18歳以上29歳以下のアメリカの若者たちの51%が資本主義を支持せず、33%が望ましい政治体制として社会主義を選んだとのことです。格差の拡大の中で、弱肉強食の新自由主義的な考え方に対する嫌悪感が確実に広がっているといえそうです。フランクルンツという調査機関が18歳から26歳を対象として2月に行った調査結果ではさらに過激な回答が飛び出していて、最も共感できる社会体制として社会主義を選択した人が58%を占めました。そして大統領選挙にいま投票するとしたら誰かとの問いに対して「サンダース」との回答が45%を占めました。

 若年層を中心として、アメリカの政治意識が大きく変容し、エスタブリッシュメントが巨額の広告費を用いて世論誘導していこうとする構図に覚めた目を向けるようになっているところに、我々は注目すべきではないでしょうか。

 なお、以上は以下の記事を参考にまとめました。

http://www.cbsnews.com/news/fbi-director-refutes-clinton-campaigns-description-of-email-investigation/

http://presstv.ir/Detail/2016/05/12/465284/Clinton-presidential-race-email-scandal

https://www.washingtonpost.com/news/wonk/wp/2016/04/26/a-majority-of-millennials-now-reject-capitalism-poll-shows/

http://mic.com/articles/135966/new-survey-reveals-why-millennials-are-flocking-to-bernie-sanders#.qbz30fi3r

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