記事一覧

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

米兵暴行事件の報道はフェアか?


社会・経済(全般) ブログランキングへ

 皆さんもよくご存知の通り、米兵による沖縄女性に対する暴行事件が発生しました。

 米兵に対して許せない気持ちがこみ上げるのは、日本人なら誰しも同じことだろうと思います。沖縄県の仲井眞知事が、日米地位協定の改定を求める意思を森本防衛大臣にぶつけたのも、当然のことだと思います。

 以前から地位協定やそれと関わる取り決めには様々な問題があることが指摘されてきました。以前には在日米軍に対する裁判権放棄の密約が存在することが噂され、これを裏付けるように米軍関係者の不起訴率が圧倒的に低いことも指摘されてきました。この密約が存在したことは、ここ4年ほどの間に徐々に確認され、今や確定的な事実となっています。(こういう経緯からすると、もやは今日では「密約」と呼ぶべきものではないかもしれません。)
   在日米軍裁判権放棄密約事件のWiki

 この密約とは、具体的には、『日本にとって著しく重要と考えられる事件以外は第一次裁判権を行使しない』というもので、日本国の国家としての安全保障と関わらない事案については、第一次裁判権は事実上アメリカにあることを認めるというものです。また、実際に日本が有事に巻き込まれた場合にも、裁判権を放棄するということになっているため、米兵に関しては治外法権が破格に広く認められていることになります。

 日米地位協定とそれに関連する様々な取り決めには、これ以外にも日本にとって屈辱的ともいえる内容が多々あります。こうしたものをまじめに改訂していくことは、日本の利益になるだけでなく、米軍にとっても日本での信頼感の向上に必要なものだとも言えます。道理に基づきアメリカ側にきちんと制度改善を提起して交渉をするのは当然のことであり、この点で腰の引けた対応はすべきではないと思います。

 しかしながら、もう一方で、今回のマスコミ報道に対しては疑問も生じました。それは、1)なぜこの事件が他の出来事を差し置いてトップ記事の扱いであったのかということと、2)通常この手の事件が発生したときには「暴行」と表現されるに留まることが多い中で、なぜ「強姦」というより露骨な言葉まで飛び出したのかということです。こうしたところに、マスコミ報道のアンフェアな面を感じざるをえません。

 とあるブログに、「沖縄に内なる民主主義はあるか」という著書で知られる、又吉康隆氏の講演内容が記されていました。この中で又吉氏は興味深い話を述べられています。
   又吉康隆氏の講演内容

 新聞の片隅に私達にとってとても深刻な内容の記事が9月の一か月間で5件掲載されました。これは本当に深刻な問題です。教師による教え子の女子中学生へのわいせつ行為が2件、高校生男子生徒に対する教師のわいせつ行為が一件、一般の男性による女子中学生へのわいせつ行為が一件、そして、女子中学生の売春が一件です。いいですか。たった一か月間ですよ。たった一か月間で五件もの教師の教え子へのわいせつ行為と女子中学生の売春の記事が載ったのです。 (中略) 以前は本人同士が出会い系サイトで知り合い売春行為をしていましたが、最近は仲介する男が存在するようになりました。 (中略) 今、沖縄では女子中学生売春が組織的に行われている可能性が高いのです。沖縄県では教師のわいせつ行為と女子中学生の売春が蔓延しているということでありませんか。

 上記に示された5つの事件は、新聞の中では非常に小さい扱いでしかなかったそうです。それなのに、今回の米兵の事件は一面トップで大々的に扱われました。

 もちろん、米兵による暴行事件は、日本国民の感情として断じて許すことのできないものです。曖昧にしないで地位協定の改定まで含めた真剣な対応が求められてしかるべきでしょう。尖閣諸島を巡って中国との緊張が高まる中で、アメリカの機嫌を損ねるのは得策ではないという理由で、この手の問題を曖昧にするのは正しい態度だとは思いません。道理を尽くして、正しい解決に向けて、アメリカ側と粘り強い交渉を行うべきです。

 しかしながら、教師が教え子の中学生に手を出すとか、組織的な中学生売春が広がってきているといった話は、米兵の狼藉以上におぞましく、深刻な現実ではないでしょうか。しかもこうした事件が1ヶ月で5件も報じられているということは、又吉氏が指摘するとおり、この手の事件が沖縄ではかなりの広がりを示していることを物語っています。はっきり言わせてもらえば、オスプレイの配備などよりも県民にとって遙かに重大性のある事件だと思います。

 米兵が関与した事件は大々的に扱うが、教職員が関与した事件はお茶を濁す対応に終始するというのは、マスコミのあり方としてかなり歪んでいるのは言うまでもないでしょう。

 何となくの流れに流されて、今のような報道を行っている側面もあるのでしょうが、マスコミはどれほどフェアな報道から外れているのかについてしっかりと自省すべきだと考えられる方は、クリックをお願いいたします。


社会・経済(全般) ブログランキングへ
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

朝香豊AY

Author:朝香豊AY
FC2ブログへようこそ!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。