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オスプレイ事故に対して冷静な見方を求める



 オスプレイが沖縄北部沿岸に不時着し大破した事故は日本国民に衝撃を与え、オスプレイを危険視する論調が広がっています。この問題をどう考えればよいのかについて、私見をまとめてみました。

 いわずもがなですが、オスプレイは軍用機であり、危険な任務をリスクを承知で実行しなければならないことがありえます。危険なリスクを担った軍用機の安全性と旅客機の安全性を同一レベルで比較することはフェアではないでしょう。もちろん特段のリスクを伴っていない飛行については高度な安全性を担保できなければならないでしょうが、リスクを承知の上で実行している行動については評価を区別しなければならないはずです。

 今回事故を起こしたオスプレイの空中給油はかなり危険度の高い作業であったということをまずは確認しておきたいです。論より証拠で、この空中給油がいかに危険な作業であるのかは、動画を見てみるとよくわかるかと思います。


 このようなリスクを担った行動での失敗を取り上げて、一般の安全性が疑われる事態が発生したかのように言うのは、論理の飛躍だということになるでしょう。

 もちろんこの危険を伴う作業を仮に市街地上空で行っていたとしたらとても認められませんが、恐らくは洋上で行っていたものだと思います。「米軍の運用に関わる」とのことで飛行経路が明らかにされていないので断定はできないですが、このオスプレイについての不時着水現場以外での目撃談がないことから、空中給油は市街地上空で行っていたわけではないだろうと推察しています。つまり、万が一事故が発生したとしても一般人に対する影響が生じないであろう場所でリスク行動をとり、それが原因で事故が発生しても、それは沖縄県民を危険にさらす事態であるとはとてもいえないということです。

 こうしたリスクを伴う作業以外でのオスプレイの安全性についても疑問視する見方がありますが、近年ではオバマ大統領をはじめとする米政府要職者も時に搭乗し、大統領に随行するスタッフや報道陣の米国内の移動に普通に使われるようになったことからすれば、アメリカ国内ではもはやことさら危険な航空機だとは考えられていないことがわかるでしょう。

 次に、オスプレイの能力についてです。オスプレイは強襲作戦ヘリであるCH-46をリプレイスする形で導入されましたが、これによって我が国の防空能力は極めて向上しました。下図を見てもらえればわかりますが、空中給油のできないCH-46の行動半径が140キロであるのに対して、オスプレイは空中給油なしでも行動半径が600キロあります。つまり、CH-46では石垣島や尖閣諸島への侵略行動に対して対処できないのに対して、オスプレイは十分に対処できます。尖閣有事を想定しなければならなくなった現段階において、オスプレイ抜きの防空体制は考えられなくなっているということを忘れるべきではないでしょう。搭載物資の積載量もCH-46が2300kgであるのに対してオスプレイは5700kgもあり、最大速度もCH-46が時速270kmであるのに対してオスプレイは時速520kmです。オスプレイがあるかないかによって我が国の防空能力は実に大きな差が生まれるという当たり前の事実を忘れた議論は適切さを欠くと考えます。

オスプレイの行動半径

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