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グローバル化と経済危機


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 1929年のウォール街の大暴落に端を発する世界大恐慌の影響を全くといってよいほど受けなかった国がありますが、どこであるか想像はつくでしょうか。

 実はソビエト・ロシアです。これはソビエト・ロシアが共産主義だったからというよりも、グローバル経済圏から孤立していたからだと考えた方がよいかと思います。

 では、当時の世界大恐慌の痛手から最も立ち直りの早かった国はどこでしょうか。

 実は日本です。高橋是清蔵相が財政赤字を気にしないで積極財政に転じ、強力なデフレ脱却策を実行したおかげでした。

 ところで、日本に次いで回復の早かったことで知られる国がありますが、こちらはどの国かおわかりになるでしょうか。実はスウェーデンです。

 大恐慌発生時においては、スウェーデンは自由党政権でしたが、赤字財政の拡大を恐れて緊縮財政を採用したために、大失敗をしました。これに対してスウェーデン社会民主労働者党は積極財政主義を主張して1932年に政権を取り、スウェーデン型福祉国家の実現に向けて動き出しました。そしてこの「スウェーデン・ニューディール」とも「ケインズなきケインズ主義」とも呼ばれる積極財政政策が大成功を収めたことから、社会民主労働者党に対して高い信頼が寄せられるようになり、1976年に至るまで44年に及ぶ長期政権を実現しました。

 こうした事例から学ぶことができるのは、グローバル経済化に背を向け、国内経済に目を向ける政策に着手するという選択肢もあるということです。当たり前のことですが、グローバル経済化を進めれば進めるほど、外的なショックを受けて国内経済が動揺する可能性が高くなるわけです。

 実際現在の国際的な経済危機についても、アメリカでのサブプライムローンの破綻がヨーロッパでの金融危機に飛び火しました。この危機が中国などにも押し寄せてきていますが、日本においても輸出依存度の高い電機メーカーや自動車メーカーを中心に大きな痛手を被っているのは周知の通りです。今後はアメリカが「財政の崖」に直面して再び大きな経済的苦境に陥ることになるかもしれませんし、ギリシャのみならずスペインまでもがユーロから離脱することになって、ユーロの混乱が爆発するかもしれません。政府が様々な政策を打つことで必死に支えている中国経済が、ついに支えられなくなる事態が発生するかもしれません。こうした危機の波及の連鎖がどのように影響を及ぼしあっていくことになるのか、先行きを読むのはなかなかできることではありません。ただ、危機の連鎖は今後もまだまだ続いていくことだけは予想できます。

 そしてそうした外的ショックがあるたびごとの国際間での緊張が高まり、ショックが大きければ大きいほど戦争につながる可能性も高くなるという関係性があることも理解できるかと思います。

 グローバル化は必然だとみなす考えがありますが、どこまで経済開放を高めるかは国家の選択の問題です。

 今後も危機の連鎖が続いていくことが確実視される環境下で、グローバル化をどんどん推し進めるというのは考え直した方がいいんじゃないかという意見にご賛同下さる方は、クリックをお願いいたします。


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